Amazonさん、お疲れですか?
大きなダンボールが届いた日のこと
注文した覚えのない
サイズのダンボールが届いた。
でかい。
とにかく、でかい。
玄関に鎮座するその姿は、
「ダンボール」というより、もはや家具に近い。
頑張れば、私も入りそうなサイズ。
ちょっと膝を曲げれば、寝られるかもしれない。
家賃が高騰する現代において、
新たな居住スペースとしての可能性すら感じる。
私は、その巨大なダンボールを
見つめながら考えた。
私、何頼んだ?
最近、ネットで何か買っただろうか。
家電?
トレーニング器具?
いや、絶対買っていない。
まさか、酔った勢いで、
何かとんでもないものをポチった?
一瞬、自分の記憶を疑う。
ネットショッピングとは恐ろしい。
指一本で、翌日には玄関に届く。
しかもAmazonは早い。
こちらが注文したことを
忘れるより先に、だいたい届く。
それなのに、
今回は、まったく記憶がない。
私は少しだけ警戒しながら、
巨大なダンボールを開けた。
ガムテープを剥がす。
箱を開き、中を覗く。
……猫の餌。
定期便で頼んでいる、猫の餌が一箱。
私はしばらく、
巨大なダンボールの中に佇む猫の餌を見つめた。
広い。
あまりにも広い。
猫の餌の周りに、圧倒的な余白がある。
美術館なら、
「孤独」とかいうタイトルが付きそうだ。
いや、Amazonさん。
この子に、こんな広い部屋必要でした?
猫の餌ですよ?
4キロですよ?
一人暮らしさせるにしても、
だいぶ贅沢な間取りだよ。
なんなら、いつもは
猫の餌のダンボールのまま、届く。
梱包の必要は、きっとない。
新手のサービスなのか?
それとも。Amazonさん疲れていたのか?
たしかに。
私たちはPrimeという魔法にかかって、
気づけば何でもポチっている。
翌日には届く。
それが当たり前になってしまった。
だからきっと。
「もうこれでいい」
そんな日もあるよね。
わかる、私にもある。
仕事中、
「もう知らん」と思う瞬間くらいある。
だから私は、Amazonさんを
責めるつもりは一切ない。
ダンボールめちゃくちゃ邪魔だけど。
むしろ。
玄関で巨大な箱を見つけた瞬間の驚き。
「何頼んだ?」と記憶を遡った数分間。
そして、箱を開けた瞬間、
ぽつんと置かれた猫の餌を見た時の、
あの一人で笑ってしまった、あの時間。
全部ひっくるめて。
笑いをありがとうございます。
そして、今
この文章まで誕生しています。
ありがとうございます。
Amazonさん、お疲れですか?
少し休みます?話、聞こか?
ちなみに。
ダンボールは、まだ潰していない。
ちょっと入ってみたいから。





ちなみさん!
話題のsubstacker1位おめでとうございます🎉
箱のサイズまでセールしてたんですね🤣