書道家の卵が、1400年前のおじさんに魅了された話
ちなみ史上、一番有益な情報を提供します。
こんにちは、ちなみです。
今日は珍しく、有益な話をしようと思います。
有益情報です。
きっと、有益です。
今日も今日とて、
恋愛の話ではありません。
日常のあるある体験でもありません。
ちゃんとした話です。
なぜなら最近、
少しだけ不安になってきたからです。
「ちなみって、面白いことばっかり書いてるけど、何してる人なんだっけ?」
とか。
「この人、闇に葬るネタと日常あるあるだけで生きてない?」
とか。
「最近、人生に悩みすぎてるけど大丈夫?」
とか。
職業=迷子
みたいに思われていないだろうか。
と心配になったから。笑
なので今日は、
書道の話をしていこうと思う。
といっても、なるべく
スッと身近に入ってきやすいように
かなり噛み砕いて書いていくので
楽しんでもらえたら、とても喜びます。
まず、お伝えしておきたいのは
私の本業は不動産屋です。
家を貸したり。
売ったり。
契約書と格闘したり。
一応、肩書は宅地建物取引主任者です。
名前だけはいっちょまえです。
普段は割と現実世界で生きています。
そして趣味だったものが副業となり、
書道家の卵をやっています。
将来は、自分の教室を持つために
師範の元へ弟子入りしています。
余談ですが、現役で空手もやっています。
道を極めし女、ちなみです。
なのでアイコンのちなみは、
道着を着て筆を持っているのです。
(お豆知識)
話は戻って、
書道家の卵といっても、
スーパーの特売で10個198円で売られている感じの卵ではありません。
ちゃんと日々筆を握り、
墨をすり、紙と戦っている方の卵です。
ということで今日は、
ちなみ史上、
おそらく一番有益な話。
その名も、
九成宮醴泉銘(きゅうせいきゅうれいせんめい)
の話をしたいと思う。
まず、名前が強いでしょ?
初見で読める人、たぶん少ない。
私も先生から、
「今日は九成宮醴泉銘をやります」
と言われて、復唱すら無理だった。
九成宮。
醴泉。
銘。
漢字の圧が強い。
RPGのラスボスみたいな名前です。
でも実はこれ、
書道界では超有名人。
野球で言えばイチロー。さん
将棋で言えば藤井聡太さん。
芸能界で言えば明石家さんまさん。
そんなレベルの存在です。
書道を極めし人なら、一度は通る道。
むしろ避けて通ろうとしても、だいたい捕まる。
(異論は認めます。)
楷書の教科書。
王道中の王道。
それが九成宮醴泉銘。
書いた人は、
欧陽詢(おうようじゅん)さん。
今から約1400年前の中国の人です。
1400年前。
まだ私は生まれていません。
当然です。
この欧陽詢さん、とにかく字が上手い。
本当に上手い。
いや、
上手いという表現で足りない。
変態的に上手い。
線の太さ。
止め。
はね。
払い。
余白。
文字の重心。
全部が計算されている。
書道をやっている人間からすると、
見れば見るほど、
「どうなってるのこれ?」となる。
料理で言えば、
レシピを見ても再現できないプロの味。
だから今でも全国の一部の書道教室で、
子どもたちや大人が必死に臨書している。
そして、
ここからが今日一番伝えたいことです。
私は書道教室を見ると、
ちょっと嬉しくなる瞬間があります。
それは先生が、
「中国古典も勉強しましょう」と言った時。
おぉ。と思う。
もちろん、
ひらがなも大事。
かなも大事。
日本の漢字も大事。
全部大事です。
「日本の書道なのに、中国の漢字?」
そう思う方もいるかもしれません。
でも、
私たちが当たり前のように使っている漢字。
もともとは中国から伝わってきたものです。
今でこそ私たちは、
日本語として漢字を書いています。
でもそのルーツを辿れば、
中国の文字文化へと行き着く。
つまり、漢字のご先祖様です。
九成宮醴泉銘も、
その長い歴史の中にある大切なバトンのひとつ。
中国で生まれた文字文化が、
海を渡って日本へやってきた。
そして日本人は、
その文字を受け入れながら、
自分たちの文化に合わせて発展させていった。
やがて、
ひらがなが生まれる。
カタカナが生まれる。
日本独自の書道文化が育っていった。
今、
私たちが学校で書いている漢字も。
履歴書に書く名前も。
年賀状の
「あけましておめでとうございます」も。
全部、その流れの先にある。
だから私は、
中国古典を学ぶことは、
自分たちが今使っている文字のルーツを知ること。
だと思っている。
1400年前の人が残した一本の線が、
今の私たちの文字の中にも生きている。
そう思うと、
ちょっとロマンさえ感じる。
木に根っこがあるように、書道にも根っこがある。
そんな中国古典が、
今の日本の書道の土台になっている。
だから私は、
中国古典をちゃんと教えている教室を見ると、
少しテンションが上がる。
おぉ。
根っこから教えているんだ。って思う。
もちろん、
子どもたちはそんなこと考えていない。
「先生ー疲れたー。」
「帰りたーい。」
「お腹すいたー。」
でも、
10年後。
20年後。
大人になった時。
その子たちの字の中には、
ちゃんと九成宮醴泉銘が生きていたりする。
1400年前の中国のおじさんが書いた字を、
令和の日本の子どもたちが真似している。
冷静に考えると、かなり不思議。
時空を超えたバトンリレーみたいなもの。
いや、
1400年越しの通信教育かもしれない。
だから私は、
書道って面白いなと思う。
パソコンや、スマホを持っていると
恋愛の文章を考える。
美容室の文章を考える。
闇に葬る文章を考える。
でも筆を持つと、
やっぱり自分の手で書く字も好き。
書道をやっていると、同じ文字は
二度と書けないことにも気がつく。
その日の体調、メンタルで
全く違う字に仕上がる。
その人の人柄も表れる。
そんな文字の世界に
今日も魅了されている。
ということで今日は、
たまには書道家の卵らしい話をしてみました。
これで、誰かが
ちなみって何者なのか聞かれたとき
「本業は不動産屋で、現役空手女子の書道家の卵だよ」
と答えてもらえる気がします。
…多分。笑
せっかくなので、最後に
私が最近書いた九成宮醴泉銘の
四文字を紹介したいと思います。
『窮泰極侈(きゅうたいきょくし)』
という言葉です。
正直、
私も最初に見た時は読めませんでした。
漢字四文字並ぶと、だいたい強そうです。
でも意味を知ると、
なかなか考えさせられる言葉なんです。
「窮」は困窮。
「泰」は安泰。
「極」は極まること。
「侈」は奢ること。
豊かさや成功が極まると、
人は奢りや贅沢に流れやすい。
順風満帆な時ほど、
自分を律することを忘れてはいけない。
そんな戒めの意味が込められています。
もっと砕けて言うなら、
「調子に乗るなよ」です。
びっくりするくらいシンプル。
昔の中国の漢字、
たまに核心を一撃で突いてきます。
仕事でも。
趣味でも。
SNSでも。
少し上手くいき始めると、
人はつい自分を大きく見積もってしまう。
私も例外ではありません。
Substackで番付に入った時も。
たくさんの方に読んでいただけた時も。
やっぱり、嬉しい。
なので、
「初心を忘れないようにしよう」
と言い聞かせています。
なんだか少し背筋が伸びます。
1400年前の人たちも、現代の私たちも、
悩むことは案外変わらないのかもしれない。
成功したら奢るな。
上手くいったら感謝を忘れるな。
調子に乗り始めたら一度立ち止まれ。
そんなことを、
四文字で教えてくれている気がします。
書道って、
字の美しさだけじゃなくて、
こういう昔の人の考え方や価値観に触れられるのも面白いところなんです。
…と、
最後だけ急に真面目なことを言ってみました。
明日にはまた、
「闇に葬ります」と言う話か、
日々の悩みを書いているかもしれません。
でもその時は、
「あぁ、この人、一応書道もやってたな」
くらいに思い出していただけたら嬉しいです。
そして、
もし字を書く機会があったら、
その一本の線の向こうに、
1400年前の誰かがいることを少しだけ思い出してみてください。
以上。
ちなみ史上、
おそらく一番有益な記事でした☆☆
書道の魅力が少しでも伝わりますように!




ちなみんのルーツがしれちゃった🫶
窮泰極侈を、調子に乗るな!で説明してて面白い🤭でも、すごいわかりやすくて腑に落ちました✨
綺麗な習字みると癒される✨
ちなみんの字をまたみたい(*´꒳`*)
ちなみさん、こんにちは。
私の母も書道家で家に九成宮醴泉銘がありました。私はじっと座っているのが苦手で早々に書道は辞めてしまったのですが、この歳になって、かな文字をやっておけば良かったと後悔しています。
綺麗なかな文字、憧れます😊✨