既読をつけるタイミング選手権
通知画面の裏で繰り広げられる、現代人の静かな心理戦。
最近、思うことがある。
人類って、月にも行けるし、AIも使う。
SNSが普及して、地球の裏側の人とも一瞬で繋がれる。
なのに、
LINEひとつ、開けない。
「既読」
たった二文字。
でも、この二文字の中に、
優しさとか
駆け引きとか
気遣いとか
変なプライドとか
全部詰まってる。
突然だけど、
今日はそんな、
通知欄の裏で開催されている大会。
「既読をつけるタイミング選手権」
を、難易度別に実況していこうと思う。
【難易度★☆☆☆☆】
血縁という名の安心感(家族編)
エントリー:オカン、オトン、妹、弟、おばあちゃん、おじいちゃん
ここは平和区域。
既読に意味がない。
既読をつけても、会話は止まらない。
むしろ、未読でも会話が進む。
例えば、オカン。
昼12時。
『今日帰る?』
何も考えることなく、即既読。
返事はせず、そのまま仕事に戻る。
16時。
『卵安かった。今日オムライス』
18時。
『これ可愛くない?(写真付き)』
20時。
『洗剤無くなった』
もう会話じゃない、生活実況。
返してもいい。
返さなくてもいい。
次の日も何事もなかったみたいに続く。
続いてる、オトン。
『了解❤️どうする⁉️
お母さんは日曜日が良いって言ってるケド😆』
絵文字圧。
若干のおじ構文は気になるけど、
そこも憎めないからなんとも不思議。
悩むことなく、即既読。
「じゃあ日曜で!」
終わり。
最近スマホを覚えた、おばあちゃん。
『ち な み ち ゃ ん げ ん き か』
カラフルなひらがな絵文字。
謎スタンプ2個。
愛おしくて、即既読。
これは返信じゃない。
「長生きしてね」のボタン。
家族LINEって、
返事じゃなくて「存在確認」である。
【難易度★★☆☆☆】
社会人、既読は礼儀(仕事編)
エントリー:上司・部下・同僚
ここから、少し空気変わる。
既読=受理。
まずは、同僚。
『あの資料どこだっけ?』
迷うことなく即既読、即返信。
「棚の上から2段目右側にない?
ピンクのファイル!」
戦友。ここは速度が信頼の証。
つづいて、部下。
『体調悪くて、お休みします。』
これは、放置できない。
5分遅れようものなら、部下の
妄想が始まりかねない。
悩む暇もなく、即既読。
「了解!ゆっくり休んでね☺️」
その後の優しさまでが、任務。
上司としての器量、地味にここで試される。
最後、ラスボスの上司。
条件によって、難易度も上がるから注意が必要だ。
『ちなみさん、○○の件どうなった?』
ヒエッ
っとスマホの前で、背筋が伸びる。
すぐ開かない。
まず、通知欄を穴が開くほど観察。
返信を考える。
脳内で文章整える作業が必要。
「お疲れ様です。
問題なく進んでいます。」
いや、ちょっと違う。
上司は、きっと進捗状況も知りたいと推測。
悩んでやっとの思いで、既読。
(推定1〜10分)
「お疲れ様です。順調に進んでおります。
来週○日14時から、先方と□□の件を打ち合わせ予定です。」
社会人の既読って、
返信速度じゃなくて、信頼関係を築く技術なのかも。
【難易度★★★☆☆】
白黒つかない関係(友人・恋人編)
エントリー:友人、恋人
ここ、地味に難しい。
家族ほど雑じゃない。
好きな人ほど命懸けでもない。
でも。意外と、ここが一番リアル。
まずは、友人。
『来月空いてる?飲み行かない?』
通知を見る。
行きたい。
でも今は予定分からない。
仕事、体力、今のメンタル。
総合的な判断を要する。
そして、
「あとで返そう」病が発症
そして人類、ここから弱い。
…忘れる。
三日後、完全に思い出す。
慌てて、既読。
「ごめん!!!!遅れた🙏
○日なら空いてる!!」
数分後。
「全然いいよ〜!その日飲み行こう!」
友達って優しい。
でも、返事遅れがちだと、
ちゃんと関係性にも出る。切実に気をつけたい。
恋人。
ここ、友達と少し違う。
18時21分。
『今仕事終わったよ☺️』
おはようと、おやすみ。
報告。
連絡。
相談。
これ、地味に大事。
仕事帰り、そのまま飲みに行って
朝まで何も連絡しなかった日には、
最悪、険悪ムードに突入する。
その場合、
既読、いや連絡の難易度は
東京大学の試験並みだから、気を付けたい。
でも、人間余裕ない日もある。
好きだから、雑に開きたくない。
ちゃんと話せる時に返したい。
そんな日があるのも事実。
だから、日頃からの
コミニケーションはとても大切だ。
そんなことを考えて、既読。
「お疲れ様☺️私も終わったよ♪」
恋人への既読は
時間じゃなくて、気持ちの空き容量だったりする。
【難易度★★★★★★★★★★】
いつまでも最終難関
エントリー:好きな人
来た。
ここは、まさに最終決戦。
しかも、超難関。
22時03分。
『起きてる?』
はい、心拍数急上昇。
すぐには開かない。
通知欄で読んで、一旦閉じる。
大きく深呼吸を2回。
念のため、もう一回通知欄を見る。
まだ開かない。
スクショ1回挟む。
ここで、
すぐ返したら、待ってたみたい。
暇人だと思われたくない。
こんな思考が入る。
好きな人との既読って、ただの既読じゃない。
まさに、入場。
相手の時間に、入ること。
しかも寝る前のこの時間、かなり厄介。
「起きてる?」
これ。
話したい?
電話?
声聞ける?
期待しない方が。無理。
ここで始まる脳内分析。
前回の返信、何分後だった?
返信速度合わせるか?
いや、合わせすぎると変?
とりあえず、
脳内で返信を考えてみる。
「どうしたの?」
...なんか違う。
「どうしたの?☺️」
...これも違う。
「電話する?☺️」
...もっと違う。
「起きてるよー☺️」
これか?
そうこうしていたら、10分経過。
あまりにも待たせすぎると
彼が寝てしまう可能性もあるため、
意を決して既読。
22時15分。
『起きてるよ☺️』
送信。
ここで終わらないのが、好きな人。
むしろ、ここからが本番。
スマホを一旦置く。
大きく、深呼吸を2回(本日2回目)
1分後。
そわそわし出す。
今度は、既読がつくかトーク画面を監視。
既読なし。
少し落ち込む。
(まだ、2分しか経ってない)
ここからしばらく、トーク画面と睨めっこ
既読がつく。
慌ててトーク画面を閉じて、スマホの前で正座。
22時19分。
『少しだけ声聞きたいなって☺️』
終わった。
さっきまで、返信速度分析してた女。
0.8秒で既読。
全部どこ行った。
好きな人との既読って、
読むことじゃない。
少しだけ、期待を渡すこと。
少しだけ、自分を渡すこと。
届いてほしい、この気持ちも。
改めて思う。
私たちは、月にも行けるし、AIも使える。
世界中の誰とでも、
一瞬で繋がれる時代に生きてる。
文明が進化しても、
なんとなく変わってない私たち。
学生の頃、まだケータイ電話の時代。
センター問い合わせ
のボタン何度押したか分からない。
今でも、
「既読」ひとつで、
期待したり、
迷ったり、
嬉しくなったり、
たまに少し浮かれたり、
たまに、勝手に落ち込む。
LINEの既読に、こんなに迷ってる。
家族には安心して。
仕事では気を配って。
友達には甘えて。
恋人には余白を考えて。
好きな人には、全部盛りになる。
通知欄ひとつで、
人類、忙しすぎる。
でも。
こういう、
名前のつかない感情も、なんか嫌いじゃない。
通知を開くか悩んだお昼も、
返信を待って、
少しソワソワした夜も。
全部含めて。
ちゃんと生きてる。って感じがする。
さて、
今日もそろそろ、仕事へいこう。
通知は、
今日もどこかで鳴る。
既読は、
少しくらい遅くても逃げない。
だから、
少し迷っても。
少し考えても。
大丈夫。
今日も誰かの通知欄の裏で、
静かに、
選手権は開催され続けている。


うんうん😆確かに既読は難しいなあ。
見てない振りをしたいママ友とかも難易度高い😆
ちなみさん初コメです。
心情がリアルでおばあちゃんの所で思わずいいねを押してました笑
良記事ありがとうございました。